9.<山と水と動物たち>

 ハイウェイを突っ走りながら、窓の外をながめていて特に印象に残ったのは川と湖です。まぁ島国を脱出して大陸と名のつくところに初めて来ているんだから驚くのは当たり前ですね。とにかく川が大きく長くそして実にゆったりと流れているんです。どこまでもどこまでも・・・。
 それに湖のなんとたくさんあること、まるで川かと思うくらい細長い湖が次々にあらわれるのです。カナダには全部で1万を数える湖があるそうです。ロッキー山脈から一年中雪解け水が流れているんでしょうね。氷河からの水もあるだろうし・・・(私共が溶かしちゃった分も?)。  途中で車をとめて森の中に入り、岩の多いところに出ました。そこはゆったり流れていた川が地形の関係で岩の隙間のような細いところを通るため、ものすごい勢いで流れ落ちる滝になっていました。あんなに静かに流れていた水がちょっとした条件の変化次第でものすごいエネルギーを発散させるんですね。
 車に戻る途中、動物に皮を食べられて下の方が裸になった針葉樹を何本か見て考えてしまいました。針葉樹の皮なんてさぞかしまずいだろうに、あんなものしか食べるもののない冬のあいだ、動物たちはつらいだろうなぁ。

 でもカナダでは野生動物に近づいたりえさをやってはいけないことに決められているんだそうです。動物が自力で生きていけるような環境を整えることが本当の保護になるんだとか。まぁそう云われれば確かにそうですよね。えさを与えることで人間なしに生きられないようになっちゃったら、動物保護にはならないものね。少なくとも野生動物ではなくなっちゃう。

        渓流のような滝
        渓流のような滝

 たくさんの山、川そして湖を目にしましたが、とても覚えきれませんでした。有名な(だそうです)ボー川の途中にあるボー滝は滝というよりは幅の広い渓流といった感じでした。
 でもとにかくハァとかヘェとか感心感動の連続のまま夕方ジャスパーに着きました。ここではロッジに泊まったのですが、それについては次にします。もう遅いですからネ

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